無銘 長州
丸形、鉄地、肉彫、地透、角耳小肉
菱文両櫃孔赤銅埋縦 79.9mm 横 79.0mm 重ね 4.4mm (切羽台) 4.4mm (耳)
特別保存刀装具鑑定書
江戸時代、長州は江戸、水戸、会津と並んで有数の鐔製作地であった。重厚な丸形の鉄地を磨仕上げ、技巧的な山水や草花を肉彫地透かしを特徴とする作柄を呈した。 手持ち重厚なこの鐔は、地鉄よく詰んだ茶褐色の錆地を磨き、枯木に雪、菊花、梅、花菖蒲の四季折々の風情を肉彫り陽透。両櫃孔は異形な菱文を充て篠竹刻の赤銅で埋めて美観を高めている。
江戸時代中後期