無銘 正阿弥
喰出形、鉄地、薄肉彫、金象眼、耳薄肉彫・金象眼縦 57.7mm 横 41.9mm 重ね 6.1mm (切羽台) 6.9mm (耳)
保存刀装具鑑定書
正阿弥は刀剣の本阿弥と列んで、金工として足利将軍に仕えた権威ある家柄。後藤家や梅忠家と共に三代流派を形成して桃山時代から明治初頭の廃刀令発布までのおおよそ三百年の永きにわたり日本各地で隆盛した名門。 短刀用の喰出形は薄肉彫で波濤を鋤出し、切羽台を中低として耳重ね厚い重厚な肉置き。表裏には桐紋と飛沫が金象嵌で散らされ、肉厚耳にも同手法で薄肉彫・金象眼がある。
江戸時代中期