H108558(S8909) 刀 銘 摂州住人則秀作 平成六年四月日 | ||
現代刀 (平成六年/1994) 兵庫県 刃長 71.3cm 反り 2.0cm 元幅 33.2mm 先幅 23.0mm 元重 6.0mm |
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剣形:鎬造り、庵棟。身幅広く深い反りが付きやや薄めの重ね。鎬地に比して平地が広い造り込み。(刀身拡大写真) 鍛肌:地鉄はよく詰んだ小板目鍛えに太い地景をともなった大杢目は綾杉風となり、大板目肌が顕れ、刃寄りと鎬地は流れる地景となり刃中に流れ込む。総体に地沸が微塵について明るく煌めいて強靭な地鉄をしている。重量775gram(はばき含む) 刃紋:沸出来の互の目の刃縁には錵を厚く敷いて平地一面に跳び焼きかかり、湯走り状の明るい焼刃は鎬地まで及んで跳び焼き・棟焼きとなり皆焼刃となる。太い長い地景がうねりが押し寄せて刃中に流れ込んで金線、銀線となる至極賑やかで頗る冴えた焼刃。 帽子:乱れ込んで先掃きかけて深く返り棟焼きに繋がる。 茎:生ぶ。目釘孔壱個。鑢目勝手下がりに化粧。栗尻張る。表の鎬筋上に七字銘『摂州住人則秀作』、裏には『平成六年四月日』の年紀がある。 則秀は本名を権田甲子男、宝塚市住。卸し鉄の本質を探究し、備前伝および相州伝に秀でる現代の名匠である。この刀は制作困難な相州伝の皆焼刃をよく熟して見応えのある同工の秀作。鑑賞用に存分に愉しめる。 銀無垢はばき、白鞘入 |
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