A67758(W6625) 脇差 銘 肥後大掾藤原(以下切)下阪 特別貴重刀剣 750,000円
新刀 江戸時代初期(慶長/1596年頃) 越前
刃長31.5cm 反り0.5cm 元幅30.7mm 元重6.4mm
剣形:平造り、三つ棟、わずかに先反り、重ねやや薄めで身幅広く、先ふくらつく。表の腰元櫃内に火炎不動明王に凡字、裏は草の倶利伽羅龍の彫り物。
鍛肌:板目肌よく練れて流れやや肌たち、やや黒味帯びる。地沸つき、深遠より地景よく働く。
刃紋:湾れに互の目混じり、小沸よく付いて冴え、匂足、砂流し好く働く。
中心:磨上げ在銘。孔一個。鑢目大筋違い。茎尻切り。履表に細鏨で大振りの銘「肥後大掾藤原」の銘がある。たなご腹風となる。
帽子:大きくのたれて突きあがり小丸になり返り深い。
下坂の始祖は近江国志賀郡西坂本住下坂八郎左衛門入道とつたえられ、従来より越前国下坂と銘のあるものをもって、初代康継同人としていた。また肥後大掾下坂と銘を切ったものもあり、肥後大掾と称した刀工は初代康継をはじめ、貞国や兼則などの名手がいるが作柄としては康継と同様である。「越前国下坂」とも、また表に「下坂」裏に「越前国」とあるもの、「肥後大掾下坂」、ただ単に「下坂」二字銘のものがある。肥後大掾貞国は康継の実弟であり、また虎徹の師匠とも伝えられる名手。本作は板目肌よく練れてやや肌合い黒みを帯びた所詮越前鉄と呼ばれる肌合いで地沸つき地景よく働く優れた地金を呈し、よく冴えた刃中の沸状態は正に新刀屈指の名手に数えられるべきであり、古雅味のある作品。履表の物打、刃中にわずかの黒ずんだ鍛肌が露見しているものの昨今の研ぎで好く抑えられており、鑑賞する上ではさほど気にならない。古雅溢れる地金と相まって櫃内の記内彫 - 火炎不動明王、裏の草倶利伽羅龍の見事な彫り物は本作の一番の見所である。上研ぎ。
時代銅はばき、白鞘入り。