T56234(S5109)

刀 銘 備州長船則光 應仁元年八月日

室町時代前期(応仁元年/1467年) 備前
刃長71.0cm 反り1.5cm 重ね8.4mm 元幅27.9mm 先幅18.4mm

藤代松雄優秀作 特別保存刀剣
鑑刀日々抄 続三所載、名刀図鑑 第六集所載

備州長船則光は初代を長光の門人と伝え、嘉元参年紀の短刀がある。名鑑ではこれを初代とし、延文頃を二代、三代は応永頃で家助の子として以降室町末期まで名跡を刻んだ。本作は重ね厚く、平肉付き深めの棒樋を掻通し、地鉄は板目がよく練れて美麗な潤いのある美景で、刃文は直刃基調でありながら、下半は互の目が交じり足が良く入り華やかで上半はすっきりした直刃になり、小足、葉を交える。霞だつ棒映りは刃からやや離れてつき精緻なる鍛えに端正たる打刀。
戦国時代前の宝徳・寛政頃から応仁にかけては全国的に刀剣の製作が少ない時代である。この則光と祐光は共にこの時代の最も著名なる刀工で応永備前の後期を飾った。本刀の製作年紀である応永元年に京都で勃発した応仁の乱は全国に波及長期化し戦国時代の幕開けとなる。文明ごろより則光の子と思われる忠光とさらに勝光、宗光の活躍する末備前の時代となる。
鑑刀日々抄 続三所載、名刀図鑑 第六集所載、本間薫山氏鞘書