A17429(S1281)

刀 銘 尾張国住人納土左助政常作之

新刀 江戸時代前期(明暦~寛文二年/1655-62)尾張
刃長 69.4cm 反り 1.7cm 元幅 33.7mm 先幅 23.5mm 元厚 7.5mm

特別保存刀剣鑑定書

参考品


四代政常は名を『納土左助』、三代政常の子。初銘を『尾張国住人納土左助政常作之』・『尾張国左助尉政常作』と銘をきる。
寛文二年(1662)に知行百石を受け『美濃守』を任官し尾張徳川家の藩工に取り立てられ、同五年九月に家督を相続して後年は『美濃守藤原政常』と銘を切る。
初銘『尾張国住人納土左助政常作 明暦三年二月日』の作刀がある。また徳川黎明会には『美濃守藤原政常 延宝八年二月日』の短刀のほか、薙刀・槍が所蔵されており、明暦~延宝頃までの年紀作がある。短刀・槍を慧眼するものの打刀の作刀は稀有である。
 この刀は『美濃守』受領前、政常三十代後半、明暦頃~寛文五年頃迄の(1655~62)の作刀。『常』の最終画を下方に長く引き下げる鏨運びは歴代同工の特徴である。先代と比較するに、銘はやや小振りとなり、鏨当たりは穏やかとなる。
 身幅広く、重ね厚くつき、手持ち重厚(885㌘/鎺含む)に、頃合の反りがついて中鋒に結ぶ雄壮な姿をしており、刃区深く健全な体躯を保つ優品である。時代古研ぎ
元禄二年二月十七日歿(1689)、享年六十歳。
銀着一重はばき、白鞘付属
参考文献:
岩田與『尾張刀工譜』名古屋市教育委員会、昭和五十九年
本間薫山・石井昌国『日本刀銘鑑』雄山閣、昭和五十年