M40303-10(S1518)

大小 大 : 銘 勢州桑名住義朋斉広房作 応需広瀬邦直鍛之 安政六年八月日 小 : 銘 勢州桑名住義朋斉広房作 応需広瀬邦直鍛之 安政六年二月日 附)黒漆青貝微塵割継塗鞘大小拵

新々刀 江戸時代後期 (安政六年/1859) 伊勢
大 : 刃長71.7cm 反り 2.5cm 元幅 31.8mm 先幅 21.6mm 元重7.3mm
小 : 刃長45.1cm 反り 1.2cm 元幅 28.2mm 先幅 20.2mm 元重6.9mm

特別保存刀剣(大小)
特別貴重刀剣(大)
特別貴重刀剣(小)

『三重県刀工・金工銘鑑』所載
附)黒漆青貝微塵割継塗鞘大小拵
保存刀装具(大小拵)

『広房』は陸奥守大道十代孫、名を『三品半兵衛』という。『義朋斉』もしくは『義面斉』の号を切り添えて伊勢桑名で鞴を備え、伊賀の地でも作刀したという。『三品広房』は固山宗次に就いて指導を受け備前伝の鍛法を習得し、互の目丁子乱れを得意とした伊勢を代表する刀工。桑名は松平家十万石の城下町で、山城、摂津から尾張、江戸への東海道で最も重要な宿場町でもあった。
 『広瀬邦直』なる桑名藩士の応需銘が刻されたこの大小は、小板目肌詰んで地鉄美しく、刃文互の目丁子乱れ矢筈ごころも刃交え足よく入り、重花風となるところがある。匂口締まりごころの焼刃は一際明るく冴えて帽子は乱れ込んで小丸に返る。化粧鑢が施された勝手下がりの鑢の茎は錆色浅く入魂の深い鏨運びで銘字が刻されている。
 『広瀬邦直』の需打ちによるこの大小一腰は『三重県刀工・金工銘鑑』の所載品で、師の固山宗次の作域に肉迫する『三品広房』の傑作と賞揚されている。

附)黒漆青貝微塵昼夜割継塗鞘大小拵 (刀装具拡大写真
銀着せ一重はばき、白鞘付属
参考文献:田畑徳鴦『三重県刀工・金工銘鑑』三重県郷土資料刊行会、平成元年