Tuba2642a

社寺巴鍵透鐔

無銘 正阿弥

竪丸形、鉄鎚目地、鋤下彫、陰透、丸耳、両櫃孔(鉛埋)
縦 75.4mm 横 71.5mm 重ね 3.3mm (切羽台) 4.4mm (耳)

保存刀装具鑑定書

 正阿弥は刀剣の本阿弥と列んで、金工として足利将軍に仕えた権威ある家柄。後藤家や梅忠家と共に三代流派を形成して桃山時代から明治初頭の廃刀令発布までのおおよそ三百年の永きにわたり日本各地で隆盛した名門。   鎚目明瞭に鋤下げされた竪丸形はやや下部を張らせてお多福状となる。漆黒の鉄色冴え、鳥居と卍形の鍵を上下に配し左右には巴を陰透ししている。

江戸時代中期