無銘 古正阿弥
丸形、鉄地、鎚目地、地透、肉彫、毛彫、両櫃孔
縦 75.5mm 横 77.2mm 5.4mm(切羽台)
特別貴重小道具認定書
古正阿弥鐔は桃山時代以前の金工家として足利将軍家に仕えた家柄。丸形の地鉄を鎚目仕上げとし、切羽台は尾張鐔のように先が尖らず、切羽台の周りを大きく陽透かしたもので肉付きがよい。左右対称に近い構図に大柄で図案風の地透かしが多い。
この鐔は打刀に附帯したものであろう。大きな切羽台と肉付きのよい陽透かしは貫禄があり重量がある。耳には鉄骨が顕れて風格がある。鉄色錆味の良さが見所である。