K42485(S1501)

刀 銘 肥州八代住兼重 壬戌六月吉日

現代刀 (昭和五十七年/1982) 熊本県
刃長 73.4cm 反り 1.7cm 元幅 32.4mm 先幅 23.4mm 元厚 6.7mm

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剣形:鎬造り、庵棟。寸延びて重ね厚く、身幅広く付き均整のとれた頃合いの反りが付いて中峰延びる豪壮な姿。(刀身拡大写真
鍛肌:板目肌よく錬れて詰んだ精美な地鉄は刃と棟寄りに流れる肌合を交じえ、地沸よくつき地景入る。
刃紋:小互の目乱れに広狭角度変化のある丁子乱れを交じえて総体に華やかに乱れ、刃縁に小沸がよく積もり頗る明るい。刃先に向かって変化ある丁子の足が放射して入り、刃中匂い深く、小沸充満して匂口明るく冴える。
帽子:横手下で鎮まり直調となり僅かに湾れて小丸に返る。
茎:生ぶ、栗尻張る。大筋違の鑢目に棟肉平。目釘孔一個。佩表の棟寄りに大振りの長銘『肥州八代住兼重』、裏には作刀年紀『壬戌六月吉日』がある。

 木村兼重は肥後熊本八代の産。昭和十七年に工匠、栗原昭秀の門人となり研鑽を積み、刀匠位列では大業物としての名声を得る。木村家の伝法は実子に受け継がれて『木村日本刀鍛練所』を設立。長男の兼嗣(木村兼定)、二男の兼照(木村兼弘)および三男の兼裕(木村 馨)らの三兄弟は『赤松太郎』を号する現代屈指の著名刀匠である。
 この刀は赤松一門の祖、木村兼重晩年の傑作刀。身幅、元先ともに広く、重ねもがっしりとした豪壮な体躯は大業物としての貫禄がある。上質の鋼を用いた美しく強靭な地鉄には頗る明るく冴える小沸出来の丁子乱れを焼いて、刃中には丁子足がよく入り美しい。一際華やかな乱れ刃を焼いて刃取りに変化をもたせ、かつ覇気が感ぜられるもので上々の出来映えを魅せた匂口の明るい出来口をしており同作中の白眉である。

金着一重腰祐乗鑢はばき、白鞘入