G67477(S2840)

刀 銘 濃州関住兼時造之 平成壬申年二月吉祥日

現代刀 (平成四年/1992) 岐阜県
刃長 74.1cm 反り 1.8cm 元幅 35.7mm 先幅 27.8mm 元重 7.5mm

 

剣形:鎬造り、庵棟、身幅広く、元先の幅差さまでつかず中峰延びる。表裏には二筋樋の彫り物がある。(刀身拡大写真
鍛肌:板目肌に大杢目交えて地沸つき潤い鉄色冴える。板目の鍛接模様に沿って地景がつく。
刃紋:大湾れに大互の目交えて尖り刃交え、高狭のある太乱れ。総体に小沸出来て匂口締まりごころ。互の目足入る。
中心:茎生ぶ、鷹の羽の鑢目。茎尻は刃あがりの栗尻、棟小肉ついてここには太い大筋違の鑢目がある。佩表の鎬筋には『濃州関住兼時造之』の銘、裏には『平成壬申年二月吉祥日』の年紀がある。
帽子:大互の目を焼いて乱れ込んで先尖りやや深く返る。
 現代の代表的刀匠、『兼時』の打刀である。本名を小島寛二という。小島時二郎『兼道』の実子として大正14年9月2日に岐阜県関市長住町に生まれた。
 初銘を『兼道』と名乗り、のちに『兼時』と改銘した。(注) 渡辺兼永の門下となり日本刀鍛錬塾で学ぶ。昭和32年2月9日に文化庁より作刀認可。全日本刀匠会理事を務め、奨励賞、努力賞2回、入選21回受賞するなど、現代を代表する関の代表的刀匠である。実子には小島邦夫、二代目『兼道』がおり、努力賞1回、優秀賞を2回を受賞して美濃刀鍛冶の伝統を継承している。
 本作は身幅広く、重ね厚めに元先の幅差がさまでつかず、反りつき、中鋒が延びた慶長新刀期の打刀の姿を呈している。地鉄は板目に大杢目交え、地沸よくつき、刃文は焼の高い太乱れに尖りごころのある互の目が交じり覇気あるもので如何にも華やか。名物二筋樋貞宗を意識した二筋樋は華やかな互の目乱れと相俟ってより一層に迫力あるものとなっている。
銀地渡金二重はばき、白鞘入り
注)父の時二郎、初銘『兼時』が『兼道』に改銘したために自身は『兼時』を襲名している。